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皆さんはウォームアップとして、どのようなことをしているのだろうか?

中には、ストレッチを取り入れてウォーミングアップしている人もいれば…
さらには動的ストレッチや静的ストレッチを取り入れている人も中には多くいるだろう。

そこで信じがたいことだろうが、実は、有酸素運動した後に軽いトレーニングを入れるということだ。
「有酸素運動したら、体力が失われるのでは?」
「有酸素運動って確か…身体の中の『糖』が失われるんだったよな…」


色んな議論があるだろうが…筋トレ論文に沿って皆さんと一緒に考えてみましょう。
今回は『筋トレ前のウォームアップは、有酸素運動して軽いトレーニング』をご紹介していきます。







最強のウォームアップは有酸素+軽いトレーニング!?
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ネット、本、YouTubeにはいろんな賛否両論のように書かれている中…
有酸素運動した後の筋トレはあまりしない方がいいんじゃないの?と思われる人は多いだろう。

自分もそういった考えがあり、有酸素運動すると本来なら筋トレで消費されるはずの『糖』が有酸素運動で消費される。
すると力が思うように発揮しないので、筋トレパフォーマンスが悪くなるのでは?という考え方だ。

驚きだろうが、最強のウォームアップは有酸素運動したあと、軽いトレーニングだったのです。

前回の記事に『筋トレする前のストレッチは逆効果!?』をご紹介させていただきました。

筋トレ前にストレッチをしてしまうと、筋トレ自体の総負荷量が減少していき、筋肥大化の効果が低下されるということだ。
そこで筋トレ効果を最大化させるためには、いったいどのようなウォームアップをしたらいいのだろうか?

科学的に正しいウォームアップの方法論が検証されたのは近年のことだ。
それまでは、ウォームアップの方法論は、トレーナーの経験論に基づいて、試行錯誤的に発展していったものだ。

実際にウォームアップについての主要な研究報告は、2003年を最後に10年以上の空白が続いていた。
そのため、筋トレ効果を高めるためのウォームアップの方法論の確立が遅れていたのです。

2010年にようやく筋トレのための具体的なウォームアップについて研究成果が報告されるようになっていき、
2015年にはウォームアップの生理的学な機序からパフォーマンスへの効果までをまとめたレビューが報告されました。

この体系的なレビューを報告したオーストラリア・キャベラ大学のマクゴワンらは、ウォームアップの一連の流れにおいて…
・ストレッチによりケガを予防
・有酸素運動によって筋肉の温度を高める
・特異的ウォームアップにより、神経筋活動を活性化させる


その3つを行うと筋トレのパフォーマンスが高められると述べているということだ。










有酸素運動を10分が好ましい理由
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『ウォームアップ』はその名前通り、筋肉が『暖まる』という意味を表しています。

ウォームアップによって、筋肉の温度が1度上昇することで最大等速性筋力が4.7〜4.9%増加していき、
垂直跳びの高さが4.2〜4.4%増大するという風に分かっているのです。

いったいどのようなことをすれば筋肉の温度を上げていけばいいのだろうか?


それは、ジョギングやペダリングといった有酸素運動を
中等度の負荷(最大心拍数の60%)で10〜20分間行うウォームアップを推奨している。

最大心拍数はよく『220ー年齢』とされているが…『208ー(0.7×年齢)』の計算式によって、
もっとも正確に最大心拍数を予測することができるのが研究で検証されています。

【計算方法】
例えば…30歳であれば、『208ー(0.7×30)』になるので、最大心拍数は187拍/分だということになります。
ウォームアップは最大心拍数の60%である120拍/分を目安に10〜20分間行う。

有酸素運動を10分程度行うと筋肉の温度が2〜3度上昇して、
少なくとも20分までには温度がピークを迎えるという知見が根拠になっている。

これがウォームアップには『10分間以上の有酸素運動を取り入れよう』と言われている理由の1つなんです。








有酸素運動した後は、筋トレと同じ強度で行う『特異的ウォームアップ』
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さらに近年で、重要なウォームアップと言われているのが『特異的ウォームアップ』
特異的ウォームアップというものは、スクワットやベンチプレスなどの筋トレ前にそれと同じ運動を軽い強度で行うというものだ。

有酸素運動にとるウォームアップは筋肉の温度を上昇させることによって、筋力や収縮速度を増大させます。
これに対して、特異的ウォームアップは『神経・筋活動の活性化』によって、筋トレの運動強度と運動回数をさらに高めます。



例えば、野球のバッターは打席に入る前に素振りをします。

ピッチャーはマウンドに入る前に投球練習をします。ピッチャーがマウンドに上がる前にバットの素振りをしても
当たり前だが、投球パフォーマンスは高まることはありません。

これはウォームアップの特異性を示しており、『同じ運動を軽い負荷で行う』ときこそ、神経活動の増強、
脊髄の反射的電気活性の増大、筋肉内のカルシウムイオンの増加といった生理的学的な作用が働いて、パフォーマンスの向上に繋がるということが明らかになっているのです。

2011年、サンパウロ大学のアバドらは、有酸素運動によるウォームアップに特異的ウォームアップを加えることによって、
最大筋力(1RM)が高まることを明らかにしていました。

【実験対象】筋トレ経験のある被験者にレッグプレスの1RMを計測。
・特異的ウォームアップのみ
・有酸素運動の後に特異的ウォームアップ



【結 果】
有酸素運動の後に特異的ウォームアップを行った場合、特異的ウォームアップのみの時に比べて…
8.4%の1RMの増加が認められるということになりました。

筋力の発揮は、運動神経とそれが支配する筋繊維で構成される運動単位の動員で決まります。
特異的ウォームアップによって、神経活動が促進され、運動単位の動員が促進された結果で1RMが増強したということになる。







まとめ
  • 有酸素運動+特異的ウォームアップが最強のウォームアップ。
  • 有酸素運動で走り過ぎないように心がける。
  • 最強のウォームアップを取り入れることで、総負荷量が増加していく。

今回は『筋トレ前のウォームアップは、有酸素運動して軽いトレーニング』をご紹介させていただきました。
有酸素運動に関しての情報は、世の中の情報としてはあいまいなところがあります。

ただ筋肥大化で総負荷量を稼ぐためには、神経活動を活発にしないとやる気というものが起きないものだ。
神経活動を活発にさせることによって、やる気が向上していくのでより総負荷量を稼ぐことが可能になってくる。

有酸素運動によって、『糖』が消費されて逆効果なのでは?ということも考えられましたが…
10分〜20分程度の軽い運動であると、糖をある程度残すことは可能ということになる。

少しでも、筋トレの成果としてあげていきたいのであれば…
こういった有酸素運動+特異的ウォームアップを取り入れてウォームアップとして取り入れてみてはどうだろうか?